ケニア 飢餓

ケニアの干魃被害と飢餓の拡大

ケニアの干ばつ被害と飢餓の拡大
2006/1/20
http://www.jrc.or.jp/active/saigai/news/881.html
 アフリカの東部に位置するソマリアエリトリアジブチケニアなどの国々では、2004年から続く少雨のために、干ばつと飢餓が深刻になっています。特にケニア北部の乾燥地帯では、2005年の11月までに住民の半数以上が栄養失調である、と報告されました。これに対して国際赤十字・赤新月社連盟は、1 月に緊急アピールを発表、ケニア赤十字やWFP(国連世界食糧計画)、ケニア政府と協力しながらさまざまな支援を行っています。
 
 現在ケニアでは、人口の10%以上にのぼる350万人近くが飢餓に苦しんでいます。食糧支援で主に配られているのはとうもろこし粉や豆、油などです。その他、北部の乾燥地帯では子供の栄養失調率が著しく高いため、5歳以下の子供たちに栄養価の高い補助給食を配給することを決めています。
 
 水源が干上がってしまった地域も多くあり、その影響は人間だけではなく動物にも及んでいます。これまでにおよそ40%の家畜が死に、このまま干ばつが続けばこの値が70%に跳ね上がると予想されています。ケニア赤十字はヤギや牛を購入して家畜の数を補ったり、食用に充てたりするとしていますが、政府からの援助だけでは資金が足りないのが現状です。また、ケニア北部では普段から、貴重な水源や牧草地の獲得を巡って住民の間で対立が激しいという背景があります。長引く干ばつによって、ますます緊張が高まることが懸念されています。
 
 「私たちは住民が尊厳をもって干ばつの危機を乗り越えられるよう支援を続けていますが、国際社会のさらなる協力が必要です。」と、ケニア赤十字社の事務総長であるアバス=グレット氏は訴えています。

(国際部発 赤十字国際ニュース第2号より)

東アフリカで干ばつによる飢餓が深刻化
2006年 01月 19日 木曜日 09:12 JST165
http://today.reuters.co.jp/news/newsArticle.aspx?type=worldNews&storyID=2006-01-19T085616Z_01_NOOTR_RTRJONC_0_JAPAN-200130-1.xml
 [ナイロビ 18日 ロイター] 東アフリカ地域で、干ばつと飢餓が深刻化している。国連世界食糧計画WFP)は18日、ケニアエチオピアブルンジが、干ばつの深刻化によって作物栽培と家畜の飼育がほぼ不可能になるリスクについて報告している。これにソマリアエリトリアタンザニアを加えた6カ国では、500万人以上が食糧援助を必要としているという。

 ケニア政府当局の発表によると、同国で飢餓に直面しているのは推定400万人。昨年12月の推定250万人から大きく膨らんだ可能性があるという。

 同国のキバキ大統領はすでに干ばつを国家規模の災害と宣言し、1億5000万ドル(約172億8000万円)にのぼる義援金の要請を行っている。ただ、政府当局者は、被害の拡大で2億7000万ドル前後の緊急義援金が必要になる可能性があるともみている。 
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干ばつでカバ60−80頭が死ぬ=ケニア
2006年 1月16日 (月) 22:16
http://news.goo.ne.jp/news/jiji/science/20060116/060116121258.djy94ytx.html?fr=rk
【ナイロビ16日】深刻な干ばつに見舞われているケニアで、河川に生息するカバが互いに殺し合うケースが多発している。野生動物保護当局者は干ばつ長引けば、カバの生存環境が危機に直面すると警告している。(写真は干ばつに見舞われたケニアの草原に倒れるシマウマの死骸)

野生動物の宝庫として名高いケニアのマサイ・マラ保護区の担当官によれば、同保護区でカバの死が増え始めたのは昨年12月半ば。これまでの過去1カ月半で60頭から80頭が死んだ。河川や池の水位の低下に伴い、エサが減り、飢えたカバ同士が争って死んでいるほか、子殺しも目立っているという。

野生動物保護当局は先週、動物が人間を襲うケースが増えていると警告を発した。同国南部では最近、象が人間2人を殺害。また、食べ物を求めて保護区から離れたバッファローが少なくとも1人を殺し、4人を負傷させたという。〔AFP=時事〕

FAO、アフリカで千万人が飢餓の脅威にさらされていると指摘
2006-01-07 15:58:47 cri
http://jp.chinabroadcast.cn/151/2006/01/07/1@55191.htm
 FAO・国連食糧農業機関は6日、声明を発表し、「現在、『アフリカの角』では約1000万人が飢餓の脅威にさらされている」と指摘しています。

 声明は、「最近の干ばつ及び過去数年間の各種の戦乱や衝突の影響によって、アフリカの角と呼ばれるソマリアケニアジブチエチオピアなどの国で深刻な飢饉が発生している。そのうち、ケニア一国だけでは、数十人は飢餓のため死亡した。現在、この地区は乾期に入り、災害はさらに深刻となり、約1100万人が食糧の援助を必要としている」と述べています。