ローマ法王 特別インタビュー

http://www.vaticanradio.org/japanese/japitvpapa.htm
戦争は問題解決の手段としては皆にとって最悪のものだ と理解するよう全力を尽くしなさいと呼びかけたいのです。戦争は誰にも何の善ももたらしません。外見的に勝利者と思われる人々も実は被害者です
すべての人が必要としているのは平和です。
共存しなければならないという唯一の解決策を 我々には理解させるための倫理的な力があります。

教皇ベネディクト16世
特別インタビュー
 教皇ベネディクト16世は、8月5日、カステルガンドルフォで、バチカン放送局、バイエルン放送協会(ARD)、ZDF、ドイチェ・ベレによる共同インタビューをお受けになった。インタビューの問答はドイツ語で行なわれ、教皇はこの中で、今年9月に控えたドイツ・バイエルン地方司牧訪問をはじめ、キリスト教や、ご自身の教皇職などについて、幅広く語られた。その内容は以下のとおり。
http://www.vaticanradio.org/japanese/japitvpapa.htm
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問) 政治問題について質問します。この数週間、中東における平和への希望はますます小さくなってきています。現状において聖座に何ができるとお思いになりますか。中東問題改善のためにどんな積極的な影響力を持つことができるでしょうか。

答) もちろん、私たちにはいかなる政治的な可能性もありません。また政治力を持つことを望んでもいません。私たちはキリスト教徒たちや、聖座の言葉に耳を貸そうとするすべての人々に、戦争は問題解決の手段としては皆にとって最悪のものだと理解するよう全力を尽くしなさいと呼びかけたいのです。戦争は誰にも何の善ももたらしません。一見勝利者と思われる人々にさえです。私たちはこのヨーロッパで起こった二つの世界戦争を通してそのことを十分知っています。すべての人が必要としているのは平和です。レバノンには大きなキリスト教共同体があります。アラブ人たちの中にもキリスト教徒たちがいます。イスラエルにもキリスト教徒がいます。全世界のキリスト教徒が私に皆にとって大切なこれらの国のために何かしなければなりません。共存しなければならないという唯一の解決策を理解させるための倫理的な力があります。私たちはこの力を動かしたく思っているのです。一日も早く平和が回復し長続きするよう政治家たちはその道を見出さなければなりません。
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戦争は誰にも何の善ももたらしません

2006年08月02日 16:10米国東部時間
レバノン空爆を非難 ローマ法王
http://www.usfl.com/Daily/News/06/08/0802_013.asp?id=49803
 ローマ法王ベネディクト16世は2日、バチカンのサンピエトロ広場での信者への講話で、多くの子供が犠牲になったレバノン空爆について「誰がやったにせよ、罪のない人の血を流すのは正当化されない」と非難し、あらためて即時停戦を呼び掛けた。
 法王は「痛めつけられた子供たちの遺体の映像が目に入ってくる。私は特にカナに思いをはせる」と述べ、犠牲者を多く出した南部カナの名を挙げた。(共同通信